「お金は必要だ。もっと稼ぎたい。だけど、今以上に残業は増やせない」
「自由な時間が欲しいけど、お金が足りない」
仕事をしないで無収入ってわけにはいかない。生活費を稼がなきゃ。
というわけで、20代はじめの頃は、「とにかく仕事に慣れよう」「まずは稼がなきゃ」と頑張ってきた。
30代になれば、将来やキャリアが気になりはじめ、40代に入ると心と体のバランスも崩れやすくなってくる。
でも、「がむしゃらになればなるほど、幸福感を感じられなくなる」
それって、働き方の軸が“収入だけ”になっているからかもしれません。
今回は、「収入」「時間」「幸福感」のバランスについて、5つの視点から“ちょうどいい働き方”を一緒に考えてみましょう。
① 仕事で評価されることに固執してない?
「無駄遣いもしないし、収入はそこそこでいいんです」
そう言っていた若い営業マンがいました。生活が出来れば、それ以上は望まない。そう言って仕事はほどほどにという姿勢でしたが、仕事に“やりがい”を見出せなかった様です。その若い営業マンは幸せそうには見えませんでした。
しばらくして連絡を取ってみると、「仕事で成果を出せば出すほど評価も給料も上がるんです。とても忙しいですよ」と、すっかり仕事人間に変貌していました。
仕事で収入を得るということは、その人の価値が評価されているとも言えます。そして、高い評価を得たいという承認欲求は誰にでもあります。
仕事が評価され、承認欲求が満たされるのは、幸福なものでしょう。
でもね。そのために残業、休日出勤して家族を置き去りにすると、会社の評価は上昇しても家族からの評価は下がるんじゃない?それって、幸せじゃないよね。
② 時間を売って、心をすり減らしてない?
副業や兼業で、働く時間を増やせば収入は確実に増えます。でも、これって残業していた時間を、他の仕事に充てているだけなんじゃない?
仕事のために使っている時間をお金に変えている。つまり自分の時間を売っている事になりますよね。
だけど、自由な時間が減れば、心の余裕や人間関係、健康も削られていきます。
内閣府の調査では、労働時間が長い人ほど「主観的幸福度」が低下する傾向が出ています。
幸福感を得るための時間を、収入アップのために売るような仕事は増やさない方が良いでしょうね。
副業や兼業を考えている人には、幸福感を得るための時間を確保したうえで検討して欲しいと思います。
③ 転職で時給UP? 現実はそんなに甘くない
今と同じ就業時間で収入をアップするには?
「じゃあ、もっと時給が高い仕事に転職すれば?」
その発想、間違ってはいません。でも実際に実現することは難しいでしょう。
可能性があるとすれば、特別なスキルを習得して専門性の高い職種へ転職するとか、今の会社で十二分な実績を作って、好条件の会社からのスカウトを待つか。そんなところでしょう。
転職に失敗する人も多いのです。
④ 幸福感って、収入だけじゃ手に入らない
お金さえあれば幸福になれる。今、そんな風に思っている人は少ないでしょう。
幸福感に大きく関係するのはこんなこと。
- 健康であること
- 人間関係が良好であること
- 自分の時間があること
- 仕事にやりがいを感じられること
そして、健康であるため、自分の時間を豊かに過ごすためにお金が必要となることも。
つまり、お金は必要だけど、お金だけじゃ“幸せ”にはなれないということです。
⑤ 自分の「ちょうどよさ」を見つける働き方へ
「がんばってるのに、報われてない気がする」
それは、働き方が“誰かの基準”になっているからかもしれません。
①でも書きましたが、仕事を頑張り、会社からの評価を得て、自身の承認欲求に固執するという働き方は、言い換えれば、会社(他人)の価値観に合わせた働き方です。
会社員として働く以上、会社員としての価値を量られるのは避けられませんが、家族からの評価と自分自身の価値観も大切にしたいものです。
収入・時間・心のバランスを見直して、『自分にとってちょうどいい働き方』を選んでいく。それが、これからの時代に合った「働き方」だと私は思います。
おわりに:頑張りすぎない事を頑張る
仕事をするうえで、頑張らなければならない事はあります。
好きな仕事を、気が合う人とだけ。そんなわけにいかないのが現実です。
こう書くと昭和的な精神論に思えますが、歯を食いしばってでも我慢して行わなければならない仕事も多くあるのです。
しかし、働き方は自分で選択することができるはず。
例えば、残業の時間を自分で制限するとか、休日のルーティンを決めるとか。
このあたりのことは、次の本を読むと、とても参考になります。
特に、脳機能の観点から集中力を高め、就業時間中の生産性を向上させる仕事術は、すぐにでも始められるものばかりです。
仕事は本気で頑張らないと、やりがいを感じられないものです。かといって、頑張りすぎるのは不幸の始まりです。
自分にとってちょうどいい働き方を探していきましょう。それでは、また。
会社での働き方をテーマに連載小説を書き始めてみました。
現在、第1話を公開中ですが、今夜24時に第2話を公開予定。
ぜひ、お楽しみに。
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