不動産業界でメジャーな資格の一つ、「宅地建物取引士」試験の試験日まで、あと約1か月ほどとなりました。
受験される方々も試験勉強に追い込みをかけている頃でしょうか。
私が試験に合格したのは、かれこれ20年前。4回目の試験で何とか合格することができましたが、とても懐かしく感じます。当時は、「宅地建物取引主任者」という資格名称でした。
受験勉強のために塾に通っていたんですが、試験の直前は過去問と暗記が必要な部分を集中的に行っていた記憶があります。仕事優先だったので、もっぱら夜中に1~2時間程度でしたけど。
さて、宅地建物取引士(以下「宅建士」と呼びます)の資格は、不動産の営業職の人はもちろん、業界内の人に限らず多くの方が受験します。
合格した後、どのような未来が待っているのでしょうか?
試験合格後、資格を得ることで広がる未来の可能性について、少しご紹介させていただきます。
宅建士の主な業務内容
宅建士にしかできない仕事というものがあります。ここ、試験に出ましたよね。
重要事項の説明
宅建業法の定めにより、重要事項説明は宅建士がその取引士証を提示のうえ説明しなければなりません。
35条書面(重要事項書面)への記名
説明をする宅建士の記名を35条書面(重要事項書面)に行う必要があるんです。
37条書面への記名
37条書面とは契約書のことを指しますが、こちらへも宅建士の記名が必要です。
宅建士の資格が重宝される業種
実務上、宅建士の資格を持っていると生かせる業種として、次のようなものがあります。
不動産会社
不動産の売買や賃貸の媒介(仲介)を行う際、契約締結に先立って重要事項説明を行いますが、宅建士が行う業務です。取引士となったあなたは、お客様に対して重要事項の説明だけでなく、代金や支払い方法、引き渡し時期などを記載した書面、いわゆる売買契約書へ記名をするという、責任のある仕事を任されることになります。
建設会社
建設される土地・建物の取引き時、宅建士の資格者が必要となり、また、購入者や施主様の安心と信頼にもつながります。あなたは宅建士として取引の相手となるお客様に安心感を与える存在となります。
賃貸管理会社
賃貸管理業務においても宅建士の存在は大きなものです。賃貸物件(収益物件)の売買を行う際に宅建士が必要となるため、オーナー様や投資家のお客様の信頼にもつながります。宅建士となったあなたは、オーナー様から頼られる存在となるのです。
金融機関
不動産の担保価値を評価して融資を行うことから、不動産についての知識、取引についての知識を資格として持つ宅建士は貴重な人材となります。あなたは金融機関の大切な資金の融資にかかわる部署で重要な業務に従事することとなるでしょう。
資格取得で開ける未来の可能性
企業によっては資格手当が支給され、収入アップにつながります。また、不動産の売買・賃貸の媒介(仲介)を行う不動産会社(宅建業者)は、従業員5名につき1名以上の宅建士の設置が義務付けられており、就職、転職にも有利です。将来の独立開業やキャリアアップにもつながり、あなたの可能性を多くく広げてくれます。
最後に
宅地建物取引士資格試験の合格率は、点数上位15%前後と言われています。
〇点以上で合格というものではないため、毎年、合格点は速報から±2点前後と言われています。
なお、昨年、令和5年度の合格率は17.2%、合格基準点36点というデータが残っています。
受験する方々のみんなが合格できない、狭き門ではありますが、合格して宅建士となれば、先に書いた未来の可能性が開けるのです。
どの問題から解くか、受験のコツや要領などを、私が通った塾で習った気がするのですが、合格のためには1点でも多く正解を積み重ねるしかありません。
宅地建物取引士資格は、取得するメリットが大きな資格で人気があります。
今年、受験する皆さん。残る期間、合格目指して頑張ってください。
応援しています。
では、また。
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